吾輩は主である。005

レアンドル「主、お召し物をご用意しました」

主「ありがと、これ着るのも久々だね。まぁ、着たくもないんだけどさ」

レアンドル「………」

主「東で戦だそうだよ、帰りは…明け方かな」

レアンドル「御意」

主「寝てていいよ?」

レアンドル「お待ちさせて頂きます」

主「そう」

レアンドル「お気を付けて」

主「ん、いってくる」

――――――――

主「ただいま〜」

レアンドル「おかえりなさいませ」

ラウ「おかえ、り……!?!?!?」

主「どしたのラウ?」

ラウ「な、なんですかその傷!?」

主「ん?ああ、気にしないで」

ラウ「気にしますよ!?」

主「大丈夫だよ」

ラウ「……僕が治します」

主「ん?どうやって?」

ラウ「……治癒魔法を使います」

主「……へぇ、すごいね」

ラウ「……はい。だから、じっとしていて下さいね」

主「わかった」

ラウ「いきます………………あれ?怪我が、ない?」

主「返り血だからねぇ」

ラウ「……」

主「そんな顔しないの」

ラウ「……主、あの、お願いがあるのですが」

主「ん?」

ラウ「……頭を撫でてくれませんか?」

主「……」

ラウ「……やっぱりダメですよね」

主「湯を浴びてからでいい?ラウが汚れちゃう」

ラウ「今が!……いいです…」

主「……じゃあ、おいで」

ラウ「はい……」

主「よしよし」

ラウ「……ありがとうございます……」

主「ふふ、ラウは可愛いなぁ」

ラウ「……主も、かっこよくて、可愛いです」

主「……ん?」

ラウ「……いえ、なんでもありません」

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