屋台の連なる市場で

「ここにする!」
とユウは一件の屋台を指差した。
それはなんとも食いしん坊の彼女らしい。串焼肉のお店。
しかしなかなか、彼女のお小遣いで足りるものは無かったらしい。
とぼとぼと離れようとする背中は哀愁が漂う。
僕はそんな彼女を横目に「店主、一本おくれよ」それを購入した。
「はい、どうぞ」
「……いいの?ヴィーありがとー!」
嬉しそうに肉を頬張る彼女はハムスターみたいでとても可愛い。
さあ、それを食べたら次はどこに行こうか。

その日のそれ以降の日記は、破られていて読めない。

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